アゼルバイジャン共和国におけるGHG排出量削減に向けたサンガチャル・ターミナル電動化プロジェクトの最終投資決定について

お知らせ

株式会社INPEX
広報・IRユニット
(電話 03-5572-0750)

株式会社INPEX(以下、当社)は、当社子会社である株式会社INPEX南西カスピ海石油を通じて、アゼルバイジャン共和国(以下、同国) カスピ海海域ACG鉱区(以下、本鉱区)の権益を保有し、原油の開発・生産作業を実施しておりますが、同国の首都バクーの南約55キロメートルに位置し、本鉱区にて生産される原油などの精製処理を担うサンガチャル・ターミナル(以下、同ターミナル)の投資企業である bp、SOCAR、TPAO、LUKOIL、SGC、NICO、 MOL、当社、ExxonMobil、伊藤忠商事株式会社、ONGC Videsh、Eni、MVM及びTotalEnergies の各社は、同ターミナルの電動化プロジェクト(以下、STELプロジェクト)の最終投資決定(FID)を本日行いましたので、お知らせいたします。

同ターミナルは、本鉱区にて生産された原油を当社が参加するBaku-Tbilisi-Ceyhan パイプライン(BTC パイプライン)に送油し、トルコ共和国の地中海沿岸に位置するジェイハン市より需要家に向けての出荷を可能にする重要な施設です。

現在、同ターミナルでは必要な電力を生成するために7基のガスタービンが使用されていますが、電動化に伴いタービンは段階的に撤去予定であり、これにより燃料ガスが輸出用に転用される予定です。サンガチャル・ターミナルは将来の使用期間において約50パーセントのGHG排出量が削減できる見込みです。

総額2億3,000万ドル規模のSTELプロジェクトは、同ターミナルの運営を担うbp社によって開発及び管理されます。STELプロジェクトに伴う施設建設作業は今年より、2段階に分けて進める予定であり、1段階目は2027年半ば、2段階目は2028年末までにそれぞれ完了する予定です。

  • <本プロジェクトの位置図>
<ACG鉱区の概要>
鉱区名 ACG鉱区
鉱区位置 アゼルバイジャンの首都バクーから東方約100キロメートルのカスピ海域に位置
鉱区面積 約432.4平方キロメートル
水深 100~400メートル
権益期限 2049年12月31日
権益比率 BP社(オペレーター): 30.37パーセント
SOCAR社: 31.65パーセント
MOL GROUP:9.57パーセント
株式会社INPEX南西カスピ海石油: 9.31パーセント
ExxonMobil社: 6.79パーセント
TPAO社: 5.73パーセント
伊藤忠商事株式会社: 3.65パーセント
ONGC社: 2.92パーセント
<BTCパイプラインプロジェクトの概要>
概要 アゼルバイジャン・ジョージア・トルコを通過する総延長1,768キロメートルの原油パイプライン
権益比率 BP社(オペレーター):30.10パーセント
AzBTC:32.96パーセント
MOL GROUP: 8.90パーセント
TPAO社:6.53パーセント
Eni社:5.00パーセント
TotalEnergies社:5.00パーセント
ONGC社:3.11パーセント
伊藤忠商事株式会社:3.4パーセント
INPEX BTC Pipeline, Ltd.※:2.50パーセント
ExxonMobil社:2.50パーセント
※INPEXの100パーセント子会社、ケイマン法人