株式会社INPEX
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株式会社INPEX(以下、当社)は当社子会社のINPEX Browse E&P Pty Ltd (以下、IBEP社)を通じて、2022年よりオーストラリア(以下、同国)北部準州ダーウィンの沖合約250キロメートルに位置するボナパルト堆積盆地に広がるGHG*2アセスメント鉱区G-7-AP鉱区(以下、本鉱区)にて、パートナーであるTotalEnergies CCS Australia Pty LtdおよびWoodside Energy Ltdを含むボナパルトCCS共同事業体(以下、本事業体)としてボナパルトCCSプロジェクト(以下、本事業)の評価作業を行っておりますが、このたび本事業がオーストラリア連邦政府より重要プロジェクト認定(Major Project Status、以下、本認定)を受領しましたので、お知らせいたします。
本事業は、同国にて本認定を受ける初の海上CCSプロジェクトです。
*1 CCS(Carbon Capture and Storage): 二酸化炭素(CO2)の分離回収・貯留
*2 GHG(Greenhouse Gas):温室効果ガス
本認定は、今般同国のティム・エアーズ産業・イノベーション担当大臣兼科学担当大臣により発表されたもので、本事業が低炭素な未来を支える潜在性を持つことに加え、同国のネットゼロ目標達成における戦略的重要性を有することが同国連邦政府に認められていることを象徴するものです。
本事業では2024年に実施された評価作業により、本鉱区において、高品質の塩水帯水層貯留層及び安全且つ恒久的な炭素貯留に適した厚い遮へい層が確認されました。当社は、本事業が世界最大級のCCSプロジェクトとなる可能性があり、同国北部およびアジア太平洋地域の脱炭素化に大きく貢献できるものと考えています。
本事業体は、将来的に年間1,000万トン以上の潜在的な炭素貯留能力を有するボナパルト堆積盆地にCO2を安全かつ恒久的に輸送し、貯留することを計画しています。2030年頃にCO2の圧入を開始する予定であり、これに向け2025年4月には本事業の開発に向けた概念設計(Preliminary Front-End Engineering Design/Pre-FEED)を開始しました。
また、本事業体は現在、同国政府当局によるGHG圧入ライセンスの取得に必要なGHG圧入貯留層認定宣言を行うべく、貯留層評価データの詳細分析を実施しています。
当社は、今後も引き続き同国連邦政府及び同国北部準州政府並びに地元コミュニティを始めとする利害関係者と緊密に連携し、本事業を推進してまいります。