担当役員からのメッセージ

滝本 俊明(たきもと としあき)
「柏崎水素パーク」の試運転開始や首都圏CCSプロジェクトの評価井掘削を含む基本設計作業の実施、さらに、オーストラリアボナパルトCCSの概念設計作業の開始など、重要なマイルストーンを達成しました。
取締役副社長執行役員 / 経営企画本部長 / 法務担当 / コンプライアンス担当 / 低炭素事業統括 / サステナビリティ推進委員会 副委員長 
滝本 俊明

2025年は、当社グループが「INPEX Vision 2035『責任あるエネルギー・トランジション』の実現」へ向け、サステナビリティ経営を一層着実に推進した一年でした。

石油・天然ガスの安定供給という事業基盤を維持しながら、エネルギーの低炭化や・電力関連分野への持続的な投資を行うことにより、多様化する社会のニーズと期待に応えるべく事業の成長と変革を進めています。

国内では、水素やアンモニアといった新エネルギーの製造・利活用や、CO₂回収・貯留(CCS)事業の推進など、先進的な技術とパートナーシップを通じて低炭素化社会の実現に向けた取り組みを加速させました。特に、「柏崎水素パーク」の試運転開始や首都圏CCSプロジェクトの評価井掘削を含む基本設計作業の実施、さらに、オーストラリアボナパルトCCSの概念設計作業の開始など、重要なマイルストーンを達成しました。こうした取り組みは、「INPEX Vision 2035」における成長軸2「低炭素化ソリューションの提供」と直結しており、今後の企業成長の柱となることを期待しています。

また、成長軸3「電力事業及びその周辺分野での事業展開への挑戦」における取組みとして、オーストラリアのPotentia Energy社を通じた再生可能エネルギー資産の追加取得により当社の持分発電容量は2024年末から233MW増の838MWまで増加しました。また、北陸電力との包括連携協定書の締結を含む、電力及び周辺事業分野において継続的な機会を追求しています。

気候変動対応では、温室効果ガス(GHG)排出原単位(Scope1+2)を27kg-CO₂e/boeまで低減し、第三者に対するGHGの削減貢献量については年間111万トン-CO₂eを実現しました。また、メタン排出原単位も0.1%以下の維持を目標として取り組み、本年は0.04%を達成しています。2025年においても、The Oil & Gas Methane Partnership 2.0(OGMP2.0)が定める基準に達した企業に付与されるGold Standard for Pathwayを取得しており、今後も国内外事業所で透明性・実効性ある削減策を拡充していきます。

さらに、当社は、「生物多様性保全に係る基本的な考え方及びコミットメント」において、そのコミットメントの一つとして「ネットポジティブアプローチの推進」や「生物多様性保全活動の推進」を掲げており、同コミットメントに基づき国内外の拠点においてさまざまな活動に取り組んできました。
オーストラリアのイクシスLNG陸上プラント(ダーウィン湾)では、排水・海水の水質やマングローブの生育、自然植生のモニタリングを実施しており、また、基本設計作業中のインドネシア・アバディLNGプロジェクトのプラント周辺ではサンゴ礁調査などを行っています。
日本国内においては、当社100%子会社INPEX JAPANが2010年より活動してきた、新潟県長岡鉱場に隣接した森で実施している「キツネ平どんぐりの森プロジェクト」が、従業員や地域住民の皆さまと継続して取り組んできた成果として、2025年「自然共生サイト」に認定されました。科学的根拠に基づいた生物多様性把握や保全活動が評価されたことを誇りに感じています。これにあわせ、2030年までに地球の陸域・海域の30%保全を目指す「30by30」アライアンス(環境省が推進する取り組み)にも参加登録しました。

今後も地域社会との連携を一層深め、保全活動やHSE、人的資本の強化にも全社で取り組み、INPEXグループとしての企業価値の向上と持続的成長に加えて、社会から信頼されるエネルギー・カンパニーを目指していきます。

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