各種お問い合わせ窓口の設置
当社グループでは全てのステークホルダーがアクセスできるよう、各種お問い合わせ窓口を運用しています。通報者や相談者のプライバシー保護に十分配慮し、匿名での意見も受け付けています。
各種お問い合わせ窓口
| 窓口 | 対象 |
|---|---|
| 内部通報窓口 | 当社グループの役員、従業員(退職後1年以内の元従業員含む) |
| 社外ステークホルダーの通報窓口 | 株主・投資家、取引先(サプライヤー・コントラクター、警備員を含む)、NGO、地域住民 |
| 労使協議会 | 従業員 |
内部通報窓口の整備・運用
内部通報窓口として、差別、人権、ハラスメントを含むコンプライアンスに関する通報・相談全般を日本語・英語で受け付けるヘルプラインに加え、操業地域での言語を含む約20か国語に対応するINPEXグローバルホットラインを設置しています。ヘルプラインは社内及び社外(弁護士事務所)、INPEXグローバルホットラインは外部委託先に窓口を設け、通報・相談はそれぞれ匿名で行うこともでき、あらゆる通報者の環境に配慮しメール・電話・郵便などいずれも利用可能です。
その他、通報者のプライバシー保護や通報後の手順などについては、「内部通報への対応」をご覧ください。
社外ステークホルダーの通報窓口の整備・運用
当社グループの事業活動によって外部のステークホルダーから苦情が生じる可能性があることを認識しており、外部からの苦情を特定、調査、解決するための明確なプロセスを定めて地域社会及びステークホルダーに対する対話活動を行っています。
主な対応の流れ
1. 受付
全てのオペレーション事業体では、電話や電子メール、手紙、事業所担当者との直接の対話に加え、地域や事業の内容に応じた複数の手段を通じて、社会・環境含むさまざまな意見を受け付けています。
受理した情報については個人情報の取り扱いや守秘義務に配慮し、適切に管理されます。
2. 初期評価・調査
受付後、相談者及びその他ステークホルダーへの影響の大きさを評価します。必要に応じて、事実確認、関係部署・関係者へのヒアリング、現地確認などの調査を、公平性・客観性を重視して実施します。
3. 対応・救済
初期評価及び調査結果を踏まえ、適切な対応策を検討・実施します。被害や不利益が生じている場合には、是正処置や再発防止策の実施などの救済措置を講じます。また、緊急性が高い場合には、調査中であっても対応策を実施します。
4. 苦情処理の管理・記録
対応結果は相談者に説明し、理解及び容認の可否について確認します。
全ての対応が完了した時点で案件をクローズし、寄せられた意見、対応内容及び得られた教訓は記録し、意見の傾向のモニタリングを実施するとともに、新たな懸念事項を早めに特定し、リスクを未然に低減できるように努めています。また、地域住民からの苦情や申し入れについては、それぞれの現地語で対応し、所定の対応手順に従い、ステークホルダーと協力して事実確認を行い、適切に対応しています。
なお、2025年には、いずれの拠点においても、是正処置が適用される苦情の受け付けはありませんでした。
苦情及びお問い合わせへの対応プロセス例
地域住民から寄せられた意見
当社グループがオペレーターとして事業を行う拠点において、2025年度に受け付けた、社外ステークホルダー対応手順に従った地域住民からの問い合わせや意見の内容の内訳は、以下のとおりです。
2025年に受け付けた地域住民からの問い合わせや意見の内容の内訳
ケーススタディ:苦情事例と対応策
苦情事例としては、当社柏崎水素パーク建設時において、右折待ちの入場で渋滞が発生していることの地域住民からの苦情を受けて、関係者の右折入場禁止をルール化し、渋滞解消に努めました。また、長岡鉱場では、当社が委託した業者の堆雪により、一部農道が通行できない状況が発生したため、委託業者へ連絡し、仕様書に盛り込み、同様の事象が発生しないよう取組みました。
労使協議会
INPEX労働組合は本部・支部体制であり、5つの主要な国内拠点において支部を設けていますが、その他の国内出向者や支部がない拠点については、中央本部で一括管理と対応を行っています。中央本部及び支部ごとにおける労使間のコミュニケーションや対話については、年2回開催される中央労使協議会や五支部労使協議会などを通じて、密に行っています。また、海外駐在員との連携については、組合役員が年1回の頻度で海外拠点を直接訪問し、現地での労働・生活実態調査を行うほか、訪問ができなかった地域からは実態調査を書面で聴取し、海外拠点における実態や駐在員からの要望などを会社側(本社人事ユニット・海外事務所)と共有することで、問題の解決と改善に努めています。
地域社会との関わり
2025年末時点で当社が権益を有する42件(うち、石油・天然ガスプロジェクト26件を含む)の生産・商業運転中のプロジェクトと12件(うち、石油・天然ガスプロジェクト3件を含む)の開発・建設中のプロジェクトの全てにおいて、コミュニティとの協議が実施されています。これらのうち、当社がオペレーターを務めるプロジェクトは、以下のとおりです。
生産・商業運転中のプロジェクト操業地点
石油・天然ガス事業
- イクシスLNGプロジェクト(オーストラリア)
- 直江津LNG基地及び国内パイプラインネットワーク(日本)
- 南長岡ガス田(日本)
- 成東ガス田(日本)
- 八橋油田(日本)
その他事業
- 太陽光発電所「INPEXメガソーラー上越」(日本)
開発準備中・建設中のプロジェクト
石油・天然ガス事業
- アバディLNGプロジェクト(インドネシア)
その他事業
- かたつむり山発電所 地熱発電事業(日本)
- 長岡メタネーション実証事業(日本)
- 柏崎ブルー水素・アンモニア製造一貫実証試験(日本)
本社と海外事務所では環境、社会、ガバナンスに関する共通の課題や新たな課題に対応するため定期的なミーティングを開催し、各管轄地域におけるステークホルダー・エンゲージメントについて最新情報を共有し今後の行動計画策定に役立てています。
日本における取組み
当社グループの国内事業拠点(新潟、南阿賀、長岡、柏崎、上越、秋田、千葉)では、地域社会の担当窓口を設置し、操業地域のステークホルダーとの対話を実施しています。
また、例年、柏崎で開催されるマラソン大会の協賛やボランティア参加など、地域イベントに積極的に参加しているほか、新潟、長岡、柏崎、上越、秋田の各地域で行われる夏祭りの花火打ち上げ協賛、長岡では地域住民の方々との年2回の森づくり活動を通じて環境保全への取組みも行っています。加えて、当社グループのガスサプライチェーンの中核施設であり、オーストラリアのイクシスLNGプロジェクトから出荷されたLNGを受入れている直江津LNG 基地では、地元の方々や市役所、官庁などに向けて2か月に1回ニュースレターを発行し、基地内での各種作業の様子や安全操業への取組みなどを紹介しています。また、地元で行われるソフトボール大会など、行事への参加を通して、地元の方々との交流を深めています。
ケーススタディ:地域住民へむけた現場見学会
日本国内でパイプラインを敷設する際には、自治体やルート沿線住民・企業に理解を得られるよう、事前説明・回覧板による工事周知や工事現場見学会を行っています。パイプラインルートは原則公道などの公共用地下を選定しているため、基本的には住民の移転は発生しません。
例外的にシールド・推進工事の場合は、ルート沿線に各工事規模に応じた工事用地を必要最小限の面積で借地するべく土地所有者と交渉をおこない、工事期間に応じた借地料を支払っています。また、農地(田・畑)を借地する場合は作付け状況を勘案して期間に応じた収穫補償料も支払っています。工事計画書に基づき土地所有者への事前説明、事前立会をおこない、工事終了後は速やかに原形復旧を行い土地所有者の承諾を得て、工事用地の返地を行っています。
さらに、現在推進している首都圏CCS事業の調査及び設計作業においては、自治体や事業予定地沿線住民・企業・土地所有者に説明を実施し必要に応じてフィードバックを設計に反映させた上で、事業化判断に向けて、引き続き検討を続けていきます。また、公式ウェブサイトをオープンし、首都圏CCS事業(概要、CCSの仕組み、安全性への配慮)について動画を作成の上紹介するなど、積極的に情報開示を進めているほか、お問い合わせフォームにて事業に関するご意見やご質問を広く受け付けています。
オーストラリアにおける取組み
オーストラリアでは、行政、産業界、住民団体などの主要なステークホルダーやより広範な地域社会と積極的に関わり、緊密に連携することで、地域社会において強固な信頼関係を築けるよう努めています。また、地域社会やステークホルダーと、INPEX Australiaの事業に関する情報を共有することで、事業がもたらす影響を理解するとともに貴重なフィードバックを得ています。
エンゲージメント活動に際しては、ステークホルダー・エンゲージメントの原則に沿って、以下の点に留意しています。
- ステークホルダーの適切な特定と優先順位付け
- 優先順位の高いステークホルダーとの定期的なエンゲージメント
- 先住民、先住民団体及び伝統的な土地の権利保有者との適切な関与
- 懸案や影響に関する事前の情報提供
- 情報アクセスの容易化
- 一貫性のある迅速なコミュニケーション
- 継続的なモニタリングと改善
エンゲージメント活動から得た知見については、当社グループ事業や潜在的な影響の管理に役立てるとともに、影響を受けるステークホルダーの意見を検討し、事業における意思決定やその他の活動に反映させています。
当社グループは、エンゲージメントの目的やステークホルダーの要望に応じて、対面・オンライン会議、産業界や地域のイベント、電子メール、メディアやSNS、広告、出版物など、さまざまなツールを用いて情報提供を行っています。
また、お問い合わせ用のフリーダイヤル、メールアドレス、問い合わせフォームをウェブサイトやその他媒体で公開し、地域の方々からのご意見を受け付けています。2025年度の問い合わせ件数は733件で、前年度の583件から大幅に増加しました。最も多く寄せられた問い合わせは雇用機会に関するもので、その内22%がオーストラリア在住者からの問い合わせ、51%が海外からの問い合わせでした。
キンバリーコミュニティアップデート2025年7月
キンバリーコミュニティアップデート2025年12月
ノーザンテリトリーにおける2025年のコミュニティ対話
インドネシアにおける取組み
インドネシアのアバディLNGプロジェクトでは、プロジェクト立地地域のコミュニティや住民など、プロジェクトにより影響を被るステークホルダーだけでなく、中央政府、州・地方政府、NGOを始めとする幅広いステークホルダーを特定し、各ステークホルダーとの円滑なコミュニケーションを実施しています。特に、プロジェクトが立地する地域には、当該地域出身の従業員を常駐させ、地域社会と日々積極的な対話を心掛けています。
また、現在実施中の環境社会影響評価では、インドネシアの環境社会影響評価制度(AMDAL)の一環として開催する住民説明会(パブリックコンサルテーション)の実施に先立ち、AMDAL の要求事項のみならず、国際的な環境社会ガイドラインであるIFC Performance Standards(IFC PS)で規定されているステークホルダーとの関与に関する要求事項に基づいたStakeholder Engagement and Public Consultation Plan(SECP)を策定し、SECPに準じた取組みを実施しています。
これまでの環境社会影響評価の各工程におけるステークホルダーとの関わりは、以下のとおりとなっています。
環境社会影響評価の各工程におけるステークホルダーとの関わり
| 時期 | 工程 | ステークホルダーに関する取組み |
|---|---|---|
| 2018年 | ステークホルダーの特定 |
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| 2019年 | SECPの策定 |
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| AMDALにおける住民説明会の実施 |
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| KA-ANDALの策定 |
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| 現況調査 |
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| 2020年~ 2021年 |
影響評価 |
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| 2022年~ | 環境管理計画・モニタリング計画策定 |
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| 2023年 | 対象地域を拡大 |
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| 2024年 | AMDAL文書の最終化 |
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